REAL SAKE GUIDE

某香料会社勤務の研究員だったコンキチがおくる、REALなSAKEの備忘録。

Wednesday, July 26, 2006

ARDBEG LIMITED 1975 EDITION


-COMENT-
創業(正式オープン)は1815年(密造酒の絡みで1794年という説もある)。アードベッグ(ARDBEG)はバランタイン(Ballantine's)の「魔法の7柱」の一つとして有名。本品はオフィシャルの1975年蒸留の限定版。アードベッグ(ARDBEG)はゲール語で「小さな丘(or 岬)」の意味。さらに分解すると、アード(ard)は「丘や岬」、ベッグ(beg)は「小さい」という意味。土屋守氏の著作「モルトウィスキー大全」によると、オフィシャル・ボトルは年間200ケースほどしか販売されておらず、他に瓶詰め業者のボトルが少量で回っているだけだといいます。この限定品を手に入れることができた幸せを噛み締めながら飲んだ一品です(2002年に購入・飲酒)。
-RATING-★★★★★
-REVIEW-
EXCELLENTです!!!美味しいです。バランスが良いです。意外にもsmoky flavorは僅か(とコンキチは思った)で、個人的に肩すかしの感(でも美味しいんです)。sweet, floral, fruityでdelicious感が強い。bodyはしっかりしていて、鮮烈な味。若干気難しい味がする様な気がする。奇しくもコンキチは1975年生まれだったりします(でもコンキチは17年の方が好きです)。
-DATA-
Category/ Single Malt Scotch (ISLAY)
Alc./ 43%
ブレンド銘柄/ Ballantine's
-DISTILLERY-
ARDBEG DISTILLERY
http://www.ardbeg.com/

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Sunday, July 16, 2006

LAPHROAIG 10 YEARS OLD



-COMENT-
1815年創業の蒸留所。ラフロイグ(LAPHROAIG)とは、ゲール語で「広い入り江の美しいくぼ地」の意味。仕込水はサーネイグ・バーンという小川の水を利用。熟成樽はテネシー産のバーボン樽のみを使用しているこだわりっぷり。チャールズ皇太子愛飲の酒で、シングルモルトとしては初めてプリンス・オブ・ウェールズ御用達の勅許状を賜ったそうです。現在でも独自のフロアモルティングを行っている。
-RATING-★★★★★
-REVIEW-
全体のバランス良く、しっかりとした bodyが魅力。richなflavor(爽やかさや重厚な果実香のニュアンス)が印象的。そして、smoky flavorと乾いたoilyさがコンキチのツボにはまります。また、バニラ-アーモンド様の香りや塩味もGoodです。HardでDryでMildな甘美な香味に蕩けそう。くさいのにいい香り。柔らかいのみ口と、ザラザラした感触。なんか矛盾という名の魔法のようなWhiskyを飲んでいるようです。間違いなく最高の酒の一つですね。ラフロイグはくさいといわれていますが、それほどくさみは感じません。むしろ、マイルドで甘美なニュアンスの方が強いと思いました。Laphroaig is best savoured neat, or with a little cool water.を地でいく至高のwhiskyの一つでしょう。
-DATA-
Category/ Single Malt Scotch (ISLAY)
Alc./ 43%
ブレンド銘柄/ Ballantine's, Long John
-DISTILLERY-
LAPHROAIG DISTILLERY
http://www.laphroaig.com/

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Tuesday, July 04, 2006

HARDNESS_軟らかい水、硬い水

お酒の原材料表示には記載されていませんが、

「酒の主原料は水(Water)です」

そして、家庭での酒の飲み方(晩酌)に於いても、水は重要な役割を果たすのです。
水割りに使う水はもとより、氷は水の結晶だし、お湯割りのお湯は熱い水です(当たり前ですが)。これをカルキくさい水道水なんかでやっちゃ酒の味が台無しになってしまいます。

という訳で、一般消費者にとって美味しくお酒を割って(加水して)呑む為には、ミネラル・ウォーターを使うという選択肢が主流であると思われます。

さて、コンビニ、スーパー、ドラッグストアと街の至る所で容易に入手可能なミネラル・ウォーターですが、どの銘柄でも皆同じかといったら、そうは問屋が卸しません。コンキチの愛読書である「福西英三の超カクテル講座」では、Whiskyの水割りに関して、Whiskyとミネラル・ウォーターの相性(WhiskyのCategoryとミネラル・ウォーターの硬度)について言及されており、

a) Japanese Blended Whiskyは軟水で割った方がウマい! 
b) Blended Scotch Whiskyは硬水で割った方がウマい! 
c) Single Malt Whiskyは軟水で割った方がウマい! 
d) Canadian Whiskyは軟水で割った方がウマい! 
e) Irish Whiskyは軟水で割った方がウマい! 
f) Bourbon Whiskyは水よりも、ソーダで割った方がグーンとウマい! 

ようです。

硬度とは
さて、ここで硬度(Hardness)という言葉が出てきましたが、その定義は、
水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計量を相当する炭酸カルシウムのppm(mg/l)含有量で表示し、これを硬度(hardness)といいます。
WHO(World Health Organization : 世界保健機構)では、0-60を軟水、60-120を中程度の軟水、 120-180を硬水、180以上を非常な硬水としています。原子量、式量はそれぞれCa(40.08), Mg(24.31), CaCO3(100.09)で、硬度は次式で求められます。

Hardness = Ca (mg/l) × (100.09/40,08) + Mg (mg/l) × (100.09/24.31)


cf. また、100mlにCaO として1mgを含む水(CaCO3として17.85ppmに相当する)を1゜とする ドイツ硬度では20゜以上の水を硬水、10゜以下の水を軟水、10-20゜の水を中間水として区分されます。

市販されているミネラル・ウォーターの多くは、ラベルに成分表示と硬度が記載されているので、硬度を確認しながら割り水を選ぶというのも一興であり、快適なSake Lifeを送るための一助となるのではないでしょうか?

ついでに、コンキチが昔チェックした銘柄の硬度をまとめてみました↓
市販の水の硬度(2, 3年前にチェックした数値です)
entry/ Name/ Hardness/ 産地/ 判定
1/ evian/ 294/ FRA/ 超硬水

2/ volvic / 50 / FRA/ 超軟水

3/ CRYSTAL GEYSER/ 38 / USA/ 超軟水

4/ Vittel/ 309 / FRA/ 超硬水

5/ WATTWILLER/ 627/ FRA/ 超硬水

6/ SUNTORY
南アルプスの天然水/ 30/ 山梨県/ 超軟水

7/ 深海の恵み室戸海洋深水100%/ 28/ 室戸岬沖/ 超軟水

8/ CocaCola
森の水だより/ 18.7/ 富山県/ 超軟水

9/ 海洋深層水純度100%
脱塩海洋深層水
マンゴールド/ 15/ 室戸岬沖/ 超軟水

10/ 日本名水百選の里
南アルプスのふもと白州の
汲みたて天然水/ 19/ 山梨県/ 超軟水

11/ MUJI無印良品水/ 25/ 長野県/ 超軟水

12/ 出雲のからだにうるおう
アルカリ天然水/ 40/ 鳥取県/ 超軟水

13/ TOPVALUE
NATURAL MINERAL WATER
富士山麓の水/ 40/ 山梨県/ 超軟水

14/ 四千年のめぐみ
石源の麦飯水/ 50/ CHI/ 超軟水

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