お酒の原材料表示には記載されていませんが、
「酒の主原料は水(Water)です」
そして、家庭での酒の飲み方(晩酌)に於いても、水は重要な役割を果たすのです。
水割りに使う水はもとより、氷は水の結晶だし、お湯割りのお湯は熱い水です(当たり前ですが)。これをカルキくさい水道水なんかでやっちゃ酒の味が台無しになってしまいます。
という訳で、一般消費者にとって美味しくお酒を割って(加水して)呑む為には、ミネラル・ウォーターを使うという選択肢が主流であると思われます。
さて、コンビニ、スーパー、ドラッグストアと街の至る所で容易に入手可能なミネラル・ウォーターですが、どの銘柄でも皆同じかといったら、そうは問屋が卸しません。コンキチの愛読書である「
福西英三の超カクテル講座」では、Whiskyの水割りに関して、Whiskyとミネラル・ウォーターの相性(WhiskyのCategoryとミネラル・ウォーターの硬度)について言及されており、
a) Japanese Blended Whiskyは軟水で割った方がウマい!
b) Blended Scotch Whiskyは硬水で割った方がウマい!
c) Single Malt Whiskyは軟水で割った方がウマい!
d) Canadian Whiskyは軟水で割った方がウマい!
e) Irish Whiskyは軟水で割った方がウマい!
f) Bourbon Whiskyは水よりも、ソーダで割った方がグーンとウマい!
ようです。
硬度とは
さて、ここで硬度(Hardness)という言葉が出てきましたが、その定義は、
水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計量を相当する炭酸カルシウムのppm(mg/l)含有量で表示し、これを硬度(hardness)といいます。
WHO(World Health Organization : 世界保健機構)では、0-60を軟水、60-120を中程度の軟水、 120-180を硬水、180以上を非常な硬水としています。原子量、式量はそれぞれCa(40.08), Mg(24.31), CaCO
3(100.09)で、硬度は次式で求められます。
Hardness = Ca (mg/l) × (100.09/40,08) + Mg (mg/l) × (100.09/24.31)
cf. また、100mlにCaO として1mgを含む水(CaCO
3として17.85ppmに相当する)を1゜とする ドイツ硬度では20゜以上の水を硬水、10゜以下の水を軟水、10-20゜の水を中間水として区分されます。
市販されているミネラル・ウォーターの多くは、ラベルに成分表示と硬度が記載されているので、硬度を確認しながら割り水を選ぶというのも一興であり、快適なSake Lifeを送るための一助となるのではないでしょうか?
ついでに、コンキチが昔チェックした銘柄の硬度をまとめてみました↓
市販の水の硬度(2, 3年前にチェックした数値です)
entry/ Name/ Hardness/ 産地/ 判定
1/ evian/ 294/ FRA/ 超硬水
2/ volvic / 50 / FRA/ 超軟水
3/ CRYSTAL GEYSER/ 38 / USA/ 超軟水
4/ Vittel/ 309 / FRA/ 超硬水
5/ WATTWILLER/ 627/ FRA/ 超硬水
6/ SUNTORY
南アルプスの天然水/ 30/ 山梨県/ 超軟水
7/ 深海の恵み室戸海洋深水100%/ 28/ 室戸岬沖/ 超軟水
8/ CocaCola
森の水だより/ 18.7/ 富山県/ 超軟水
9/ 海洋深層水純度100%
脱塩海洋深層水
マンゴールド/ 15/ 室戸岬沖/ 超軟水
10/ 日本名水百選の里
南アルプスのふもと白州の
汲みたて天然水/ 19/ 山梨県/ 超軟水
11/ MUJI無印良品水/ 25/ 長野県/ 超軟水
12/ 出雲のからだにうるおう
アルカリ天然水/ 40/ 鳥取県/ 超軟水
13/ TOPVALUE
NATURAL MINERAL WATER
富士山麓の水/ 40/ 山梨県/ 超軟水
14/ 四千年のめぐみ
石源の麦飯水/ 50/ CHI/ 超軟水
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