酒とうつわ(容器)
一昨日(10月5日)のWBSを観ていたら、
「酒販自由化1ヵ月の泣き笑い」
という題して、
FamilyMartが宝酒造と共同で「粋」という金属(アルミ?)ボトル入りの清酒を販売するという話がやっていました。
コンキチ的にはかなり興味深い話題です。
酒のパッケージには幾つかの種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。以下、コンキチの独断と偏見によって、各々のパッケージをREVIEWしてみたいと思います。
1) 瓶 (4合・一升)/ 王道的存在。ガラスは容器の中で最も安定な材質なので、酒の酒質保全には最適だと思います。但し、遮光性はイマイチくんなので注意が必要。
2) 瓶 (ワンカップ)/ オヤジくさいイメージ満開で、酔っぱらいを想起してしまいます。小ロット化した製品という選択肢を示したパッケージであるという一定の評価はあると思いますが、今となっては時代遅れなパッケージという印象です。
3) 紙パック/ いわゆる「パック酒」。三倍増醸酒の容器としての用途が多い。あと、高付加価値製品がこのパッケージを採用すると確実にブランドイメージが損なわれると思います。但し、遮光性はGOOD。紙の内部をポリエチレン(Polyethylene)コートされているその容器は、「アルコール(エタノール)でポリエチレンが(極微量)溶出して変な匂いつかないの?」とちょっと思います。嵩張らないので搬送には有利。
4) PET/ ポリエチレンテレフタラート(PolyEthyleneTerephtalate)製の容器。PETは空気を透過するので、酒が酸化劣化する可能性が高いと思われます。また、遮光性にも問題があると思われるし、安っぽくみえるのでブランドイメージを毀損する可能性も示唆されると思います。以前、SUNTORYの白角水割りの缶とPETを呑み較べたことがあるのですが、PETはえぐい苦味が強くでていて飲めたものではありませんでした。
5) 缶 (缶詰みたいな開け口)/ 菊水の「ふなぐち一番搾り」などが採用しているパッケージ。岡野工業代表社員の岡野雅行著の「俺が、つくる!」によると、
<以下引用>
「缶ビールの缶を独自のノウハウで絞ってつくっている会社がある。缶はアルミもあれば鉄もあるが、どっちも絞ってつくるから潤滑油が必要だ。だが、普通の潤滑油を使ったら臭くて飲めない。缶を絞るときは専用の潤滑油が必要なんだ。だから缶ビールとビンビールでは味がちょっと違う。味に敏感な人はわかるはずだ。」
<引用終了>
ということなので、味は瓶に較べると落ちると思われます。
但し、コンキチは以前、ヱビスビールの瓶と缶で飲み較べをしてみたのですが、はっきり言って両者の違いがサッパリ分かりませんでした。
6) 缶 (キャップ式)/ WBSで紹介された商品で使用している(多分まだ未発売?)。ターゲットは20&30代。
キャップ付き缶ボトルという手軽さとスタイリッシュさは若者に受ける可能性はあるかなと思います。しかしながら、日本酒とは猪口やぐい飲み、盃に注ぐという風流な趣きと様式、その際に立ち上る香りを大切にする飲み物だと思うので、果たしてこのスタイルがすんなり受け入れられるのか?という気もします。
あと、アルコール度数15-16度と、比較的ハイコンテントなアルコール飲料と、キャップ付き缶ボトルというライトなイメージとの相性もどうかと思います。
以上、コンキチの勝手なREVIEWでした。
なにはともあれ、金属(アルミ?)ボトル入りの清酒という新しい試みには好感が持てます。今後、このような商品形態が、市場にどう評価されていくのかを、一清酒ワンとして見守って行きたいと思います。
(とりあえず、FamilyMartをWatchしてみます)
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